乾熱調理
- 乾熱調理ってなんですか?
- 改めて「調理のタネ」を見直してみると、たしかに「乾熱調理」と書いてありますね。前もって説明がないと、何のことかよく分からないですよね。本当はこの言葉の説明から始めるべきだったと思います。 調理には「下ごしらえ」から始まっていくつかの段階がありますが、食材に熱を加えながら調理することを「加熱調理」と呼びます。そしてこの加熱調理には、@食材に水分を加えながら調理する方法と、A食材から水分を奪いながら調理する方法と、二つの方法があります。同じ「加熱調理」といっても、この二つは全く違う加熱調理なので、この際、それぞれの意味をしっかりと覚えて下さい。よく理解して調理すると、あなたの料理は画期的に変わります。
お鍋に、食材と水分と調味料その他を入れて「煮る」場合、食材には熱くなった水分から「熱」と「水分」が加えられ続けているのです。ですからこの調理法を「湿熱調理法」と呼びます。「煮る」「茹でる」「炊く」「蒸す」と呼ばれているものは全て「湿熱調理」です。
この調理法で、もう一つ重要な点は、水の沸騰温度が100度ですので、お鍋の中に水分が充分ある限り、お鍋の中は100度を超えることがない、ということです。つまり温度の管理も比較的やさしく、大きな失敗をすることが少ないのです。
もう一つの加熱調理法が「乾熱調理法」です。 食材に含まれる水分を奪いながら調理する、つまり100度よりも高い温度での調理です。「焼く」「炒める」「揚げる」と呼ばれているものがこの調理法にあたります。この調理法は、調理温度についてのきちんとした知識がないと、調理の温度がつかみにくく、ごく簡単に失敗してしまいます。今日、日本の多くの一般家庭で、気がついていないようですが、この乾熱調理では、高すぎる温度で調理しておられる家庭がものすごく多いのです。 このことは、美味しくなくて、健康にも良くない料理を毎日作られている家庭が多いということを意味します。
人間が健康であるためには、食事が最も大切な基本です。体を鍛えるというのは、あくまでも正しい食生活のあとにくるものです。そういった意味合いでも、間違った温度で、美味しくない、健康にも良くない料理を作りながら、そのことに全く気づいていないという現実は極めて大きな問題であると思うのです。
様々なご質問にお答えするなかで、順じご説明させていただきますが、オーブンを使う調理を除いて、フライパンや揚げ鍋を使っての「乾熱調理」の上限温度は約180度と覚えておいて下さい。ちなみに、フッ素樹脂コーティングのフライパンを使っておられる方で、フッ素がなくなって焦げ付くようになったから、新しいフライパンを買いましたという方が非常に多いのですが、これは少なくとも327度以上で調理しているということを意味します。この調理温度は美味しさとか、健康とはほど遠い温度ですが、このような方が本当に多いのです。 こんな温度で調理するなどあってはならないことなのです。正しい調理温度についての知識がないと、こんなことが簡単に起きてしまうのです。 これが今の現実です。これではいけませんね、是非、正しい調理温度について、しっかりと覚えていただきたいと思います。知識として正しい調理温度を覚える、そして実際に調理するときにその温度をどうやって見極めるのか、これも必ず毎回説明しますので覚えて下さい。
最近、BSEや鶏インフルエンザなどのニュースが流れるようになって、良い食材を購入するよう、多くの方が気を配るようになってきたかに見えます。しかし、どんなに良い食材を購入しても、ご自分が調理温度を間違えていたら、特に調理温度が高過ぎたら、完全にもとのモクアミ、良い食材を購入した意味が全く無くなってしまうのです。それほど調理温度は大切なのです。
これからはほんの少し知識を増やして、ご家族の健康と幸せのために、ちょっとだけ頑張ってみましょう。




